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第15話 学童期に注意すること

(一社)一般社団法人 十勝歯科医師会が皆様の口腔健康をお守りします。


学童期は、乳歯から永久歯への交換時期にあるためいろいろな注意が必要となります。
また、この時期は歯や口の中の衛生状態を理解し基本的な生活習慣のひとつとして「歯磨きの重要性と正しい歯磨きの習慣づけ」を習得しなければなりません。小学校へ入る頃には第一大臼歯(6歳臼歯)が生えてくるとともに下の前歯の生え変わりから順に永久歯へと交換していきます。

この頃は前歯で物を咬み切るのがうまくできなかったり、隙間から食べ物がこぼれてしまったりして食事に時間がかかったりしますので、食事の時間を多めにとったり食べ物の内容にも注意しなければいけません。
また、生えかけの歯があるとブラッシングが難しくなるので、時間をかけて丁寧に磨かなければなりません。
最近の子供たちは昔に比べると就寝時間が遅くなり、夕食後から就寝までの間に糖分の入った食べ物や飲み物を飲食する機会が多くなり、むし歯や歯周病にかかる危険性が高くなっています。一番の予防法は正しいブラッシングです。ただ漫然と磨いていてもきちんと磨けていなければ意味がありません。
一般社団法人 十勝歯科医師会では衛生士会と協力して、学校へ衛生士が行って子供たちへ歯磨きの重要性と正しいブラッシングの仕方を教えるという事業を行っています。ぜひ活用していただきたいと思います。

また、むし歯の予防にはフッ素の塗布やフッ化物含有の歯磨き粉の利用さらにフッ化物の洗口なども効果があります。
特にフッ化物の洗口は学校で集団で行われるため効果が大きく、実施している学校ではむし歯の減少効果がはっきりとでているようです。残念ながら十勝ではほとんど実施されておりません。
今後増やしていけるようにはたらきかけていくつもりです。実施するに当たっては先生やPTAの方などの協力が不可欠です。

毎年、5月から6月にかけて歯科健診がすべての学校で行われています。
健診の結果、異常が見つかった場合はもちろんですが見つからなかった場合でも一度歯科医院の方で見てもらうことをお勧めします。
なぜなら、健診する場所では十分な明るさを取ることが出来ない上に時間的にも限られてしまうので、ハッキリとわかるむし歯でなければ見逃されてしまう危険性がかなりあります。
実際、診療室のライトで照らして精査してみると、歯と歯の間のむし歯が見えてレントゲンで確認と言う事になったりもします。

ただ、健診をして治療勧告をするだけで治療したかどうかの確認をしない学校がほとんどであり、ちゃんと治療をしなければせっかくの健診も効果が薄れてしまいます。
学校としてしっかりと事後処置の確認をしていただければと思います。

(一社)一般社団法人 十勝歯科医師会 25-2172(東7条南9丁目15)

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